無機物に生命を感じる瞬間があったので。
つい先日まで、腕にはめていたガーミンの「vívosmart 3」は、腕に巻くシリコンの部分がちぎれてしまった。
そのために、新しく「vívosmart 4」を買い足したのだった。
では、先代の「vívosmart 3」いや、「ミスタースリー」はどこに行ったかというと、ゴミ箱である。
正確には、燃えないゴミの日に捨てるために、今まだ玄関のゴミ袋に入っているのであるが。
その「ミスタースリー」は、電源を切ることができない。
電池切れになるまでは、電源が入ったままで、いつもの通りの「お仕事」をしているのだ。
例えば、「ムーブ!動け!」と教えてくれるのである。
ゴミ袋の中から、急にブー!っていうバイブ音が聞こえるのである。
「Move!」というメッセージを表示してくれているのであろう。
確かに、そうだ「ミスタースリー」は、ずっとずっと動かず静止して、そのままであるから。
「ミスタースリー」にとっては、もしかしたら、こんなふうに思っているのかもしれない。
「おいおい、イマカよ。最近ずっと動いてないけど、大丈夫かよ?生きているのかよ?動けよ動け!」と。
何か、もう、こう妄想してしまうと、「vívosmart 3」に生命を感じてしまうのだ。
一体全体、無機物と有機物とを分けているものとは何なのか。
もしくは「生命体」というのは何なのか。
エネルギーを蓄え、動けるものを「生命体」というのなら、ゴミ袋の中で「動け!動け!」と仕切りとバイブして自らを震わせている「ミスタースリー」は、生命体ではないのだろうか。
特に、電池を意図的に切ることができないモノのは、「生命体」としての雰囲気を感じてしまった。
そんな秋雨の朝なので。
「ミスタースリー」よ、今まで本当にありがとうな。
もう、キミは動かなくてもいいんだよ。
ゆっくり休んでくれ。